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鳥ボルナウイルス感染症とは

トリボルナウイルス感染症とは

 

 

鳥ボルナウイルスって何?

こちらのページでは鳥ボルナウイルスに関する記事を掲載しています。

 

鳥ボルナウイルスとは鳥さんに感染するボルナウイルスのことです

 

馬の中枢神経に感染するボルナ病ウイルス(Borna Disease Virus 1;BoDV-1)

が先に発見されて、

後から鳥さんの胃が広がる病気(腺胃拡張症: Proventricular Dilatation Disease ; PDD)

の一因としてトリボルナウイルス(Avian Bornavirus;ABV)は見つかりました。

 

ただし、PDDで必ずしもABVが検出されるわけではなく、

どうしてこの病気になるのか、まだはっきりと分かってはいません。

 

ABVが見つかったのは2008年なので、鳥ボルナウイルスの感染症は比較的新しい病気です。

 

新しい?というのは、ちょっとピンとこない人もいるかもしれません。

 

PBFDウイルス(サーコウイルス)に関しての報告は1907年が最初だったことを

考えると、鳥さんの病気として認識されはじめて比較的新しい病気だと分かるか

と思います。

 

 

どんな症状がでるの?

 

ボルナウイルスに感染していても鳥さんに必ずしも症状が出るわけではないです。

 

ウイルスに感染していても症状のないキャリアとなっているかもしれません。

 

症状がでる場合は、吐き気から首を振る様子が見られたり、吐いたり、

なかなかご飯がそのうから流れない食滞を起こしたり、便の出る数が

少なくなるなどの

  • 消化器症状や脚の力の弱さ
  • ふらつき
  • 斜頸
  • 異常行動

などの神経症状がみられます。

 

そして、ゆっくりと体重が減って痩せてきたり、よく寝るようになったり、

また、毛引き症との関連もあります。

 

必ず出る症状はなく、一部の症状しかないこともあるので注意が必要です。

 

 

かかりやすい鳥さんの種類は?

 

最初にボルナウイルスが疑われた鳥種はコンゴウインコでしたが、

現在ボルナウイルスは70種以上のオウム・インコ類と他の鳥さんでの発生が報告されています。

 

日本では、

  • オオハナインコ
  • メキシコインコ類(コガネメキシコインコやウロコインコなど)
  • ボウシインコ類
  • アケボノインコ類
  • モモイロインコ
  • バタン類
  • オキナインコ
  • コンゴウインコ類
  • ヨウム
  • ハネナガインコ類
  • キキョウインコ類
  • オカメインコ
  • ラブバード

で見つかることが比較的多いと分かっています。

かなり幅広い鳥さんの種類でボルナウイルスに対しての警戒が必要です。

 

どこからうつる病気なの?

 

どこからうつるのかまだはっきりと分かっていない病気なので、

ボルナウイルスに感染している鳥さんとの直接的な接触は避けましょう。

 

感染している鳥さんの唾液、排泄物、鼻汁から他の鳥さんへの感染が起きる可能性があります。

 

もしも、複数羽鳥さんを飼っていて、ボルナウイルスに感染している子が

分かった場合は他の鳥さんへの感染を防ぐために可能な限り隔離をするようにしましょう。

 

 

発症するタイミング

 

ボルナウイルスに感染していても、発症しないことはあります。

  • 栄養が足りていない
  • 他の病気にかかった
  • 換羽・繁殖で負担が大きい
  • 飼育方法が適切ではない

などのタイミングで鳥さんにストレスがかかること、免疫力が下がることが発症するきっかけになったりします。

 

 

どんな検査で診断するの?

 

お家で飼っている鳥さんがトリボルナウイルスに感染していないかチェックするには、

動物病院で検査をしてもらう必要があります。

 

もし、腺胃拡張症になってきているようであれば、レントゲン検査で腺胃が拡大している画像から分かります。

 

ただし、レントゲンの画像だけではトリボルナウイルスに感染していると確定診断できません。

 

また、ボルナウイルスに感染すると神経症状が出ることがあるため、血液検査でCPKの項目が上昇していると、より疑わしくなります。

 

以前は全身麻酔をかけて、組織の一部を切り取り、神経節炎を確認することで診断していましたが、とても鳥さんに負担の大きい検査になります。

 

現在主流となっているのはクロアカスワブや糞便などの排泄物を検体とした遺伝子検査です。

 

やっかいなことに、トリボルナウイルスは鳥さんに感染している状態でも、いつも糞便に必ず排泄されるわけではありません。

 

ウイルスは便に出るときと出ないときがあるのです。そのため、たとえ遺伝子検査を1回して、陰性だったとしても感染していないとは言い切れません。

10回検査して、10回目にはじめて陽性になることだってあります。

疑わしい場合は繰り返し検査をすることが大事です。

 

 

 

治療は?

 

残念なことに、トリボルナウイルスに感染した場合の治療方法は確立されていません。

 

感染した鳥さんの症状にあわせた対症療法が中心になります。

 

腺胃が拡張したインコ・オウム用の処方食ペレットに切り替えることで、

良い状態の維持を期待できますが、根本的に治していくための食餌ではありません。

 

治療方法として手探りでいくつかの方法が試みられています。

 

抗ウイルス薬でボルナウイルスが抑制されることはありますが、

一過性ですぐにその効果が弱くなり、副作用も強いことが分かっています。

 

神経節炎を抑えるために非ステロイド性抗炎症薬を用いる選択もありますが、

むしろ胃腸への負担が増すこともあるので、使うべきではないという考えもある治療です。

 

免疫抑制剤のシクロスポリンを用いることで症状が軽減されることがありますが、

体内のウイルスはむしろ増えるので、増えたことの影響が後々でないか懸念する声もあります。

 

現在完治する方法は見つかっておらず、治療については一長一短なところがあるので、

かりつけの獣医さんとよく相談の上で決めていくことをおすすめします!

 

 

トリボルナウイルスは人にもうつるの?

 

ボルナウイルスという広いくくりだと、鳥類、哺乳類から魚類まで幅広い動物種に

感染することが分かっています。

 

特に人にはボルナ病ウイルス(BoDV-1)と

カワリリスボルナウイルス(Variegated squirrel bornavirus 1;VSBV-1)

がうつることが分かっています。

 

現段階ではトリボルナウイルスは人にうつりません。

 

ですが、ウイルスは日々進化をとげていますし、ボルナウイルス以外の

感染症を予防する観点からも衛生面には十分配慮しましょう。

 

 

どんな消毒をすればいい?

 

ボルナウイルスはウイルス粒子の周りにエンベロープという脂質性の膜を持っており、

ウイルス自体にはアルコール消毒が有効です。

 

ただし、アルコールは鳥さんの呼吸器にも良くないので、

消毒の間は鳥さんを別の場所へ移動してあげてくださいね。

 

 

まとめ

 

トリボルナウイルスは腺胃拡張症の一因として発見された

・鳥さんがボルナウイルスに感染すると、消化器症状、神経症状、毛引き症などが見られる

・70種以上のオウム・インコ類などの鳥さんに感染することが分かっている

感染している鳥さんの唾液、排泄物、鼻汁から他の鳥さんへうつる可能性がある

・感染しても発症しないこともあるが、ストレスがかかったり、免疫力が低下したりすると発症する

レントゲン検査や血液検査から疑い、遺伝子検査によって診断されることがある

・感染している鳥さんの便からウイルスは出たり、出なかったりするので繰り返し検査が必要

・現在治療方法は確立されておらず、対症療法が中心

・今のところ、トリボルナウイルスは人にはうつらない

・ボルナウイルスにはアルコール消毒が有効

 

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