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セキセイインコの発情、行動、抑制、管理と対策

こんにちは

テラスペットです!

 

ペットショップなどのお店からお家へお迎えしたかわいいセキセイインコさん。

 

さし餌をもらうヒナ達は生後2~3週間でお店に並ぶことが多いです。

 

人がご飯をあげることで、人を好きになってもらっています。

では、お迎えしたセキセイインコさんはいつから発情期がくるのでしょうか?

 

※ はじめてお読みいただく方へ

 

小鳥や小動物はあなたの最高の友達です。

共にハッピーに暮らすにはまず彼らの習性を知ることです。

 

そこでテラスペットでは無料メールマガジンやブログで読者さんの身近な悩みを

題材になるようなメッセージをお届けしております。

 

ティータイムにほっと一息ついてお楽しみいただければと思います。

それでは本題にいきましょう!

 

 

セキセイインコは何歳から発情期がくるの?いつまで続くの?

 

実は、セキセイインコさんが性成熟を迎えるのは生後半年と言われています。

おとなになるまで、あっという間。発情期を迎えるのもはやいのです。

中には生後5カ月でも卵を産む子もいます!

 

一体いつまで発情期が続くのかも気になりますよね?

なんと条件が整っているとほぼ終わりは来ません!

年齢的にも、何歳になったから発情期は終わり、という考えはないと思いましょう。

 

発情しやすい条件はどんな飼い方?

 

どんな飼い方をしていると、発情しやすいのか?

 

野生のセキセイインコさんの生活を考えてみましょう。

セキセイインコさんはもともと砂漠の多いオーストラリアの内陸にいる野鳥です。

乾燥した草原地帯に数多くの群れで生活し、植物の種や草の葉などを食べています。

繁殖のためになるべく条件のいい時期、つまり雨が降った後で水がたくさんあり、

植物がしっかり育っている時に発情期を迎えて繁殖するのです。

 

 

人の飼っている環境だと、性成熟に達しているセキセイインコさんは、

ご飯がたくさんあって、お水もたくさんある環境だと季節は関係なく、

一年中いつでも発情期を迎えます

 

セキセイインコのオスの発情期にみられる行動は?

 

動画でおしゃべりがとっても上手なセキセイインコさんを見たことはありませんか?

 

セキセイインコさんのオスは発情期にとってもよくおしゃべりをしてくれます。

 

これにはちゃんと役割があって、オスのさえずる鳴き声はメスの卵巣の発達を促しているのです。

この時期のオスのセキセイインコさんの声を出す器官、鳴管はとても発達しています。

 

誰に恋をしているのか、で変わってきますが、

人が恋の対象であれば大変熱心によってきてくれます。

 

そのパートナー以外には攻撃的になることもあります

 

もし、人ではなく、おもちゃが対象だと、おもちゃのあるケージを巣として認識していて、

ケージの掃除をしようと手をいれると怒るかもしれません。

 

他には、求愛行動として「吐きもどし」したご飯をプレゼントしようとしてくれます

 

病気か生理的か見極めるポイントは、狙い定めたところにきれいに吐いているか。

きれいに狙ったところに吐くのはプレゼントです。

 

吐き散らしているのであれば、体調が悪くて吐いているので、動物病院へ連れて行きましょう。

吐きもどしをするために、ご飯をたくさん食べて、お水をたくさん飲むようになります。

 

どこに「吐きもどし」するかは、どこをステキに思っているかで変わります。

 

それは、あなたの指かもしれません。

止まり木の端っこが好きな子も多いです。

 

お気に入りのおもちゃにプレゼントする子もいます。

複数羽飼っていたら女の子にあげるかもしれないですね。

吐きもどしたご飯を自分でもう一度食べることもあります。

 

 

夏は吐きもどしたご飯で雑菌が増えやすいので、すぐにきれいに片付けるのがおすすめです。

 

大興奮になってくると、発情している対象の上に乗り、お尻をスリスリします。

 

交尾の発情行動です。

 

スリスリしていて、射精することもあります。

あまりに物理的な刺激が多いと、お尻を切って出血することもあるので要注意。

 

人の手が1番多いですが、ティッシュが好きな子もいるし、

おもちゃや鏡のついている止まり木でする子もいます。

 

複数羽飼っていて、女の子との交尾であれば、

有精卵からヒナがかえるかもしれないので、セキセイインコさんが増えても

責任を持って飼えるのか、しっかり考えてみましょう。

 

 

 

セキセイインコのメスの発情期にみられる行動は?

 

メスの場合、紙をバリバリにかじって、巣作りをしはじめます。

 

巣箱をケージに入れていると、気に入ればそこに巣材を持っていくかもしれません。

巣箱を入れていなくても、ケージの中で巣だと思っているところに巣材を集めます。

 

エサ入れの中にすっぽり入りこむことも。

 

自分のおなかの羽を抜いて巣材として利用することだってあります。

ケージから出している時も、うすぐらくて、せまくて、巣にぴったりな場所を探す子もいます。

 

あなたの服の中にもぐってくるかもしれせん。

 

巣を探して作ろうとすることは、発情してから始める行動ではなく、

この行動をすることで生殖腺が発達するのです。

 

巣を準備すると、気分はすっかりお母さん!

 

まだ卵を産んでいなくても、巣を守ろうとする、とっても気が強い攻撃的な性格になります

 

巣を守る時は黒目がきゅっと小さくなり、羽を膨らませ、

調子が悪いのかと心配になるかもしれません。

 

巣の中をきれいに保ちたいので、ためフンと言って、

巣と認識しているところから出たときにどさっと大きな便をするようになります。

 

 

便のたまっている時間が長いとすこしくさい臭いがします。

 

発情期に入って女性ホルモンが分泌されると、ろう膜の色が褐色に変わります。

 

ろう膜の古い角質がつもると、ガサガサの質感になることも。

あまりに角質がつもりすぎると鼻の穴がふさがってしまうので要注意!

 

手入れをする子は自分の脚でかいたり、止まり木にこすりつけたりして剝がします。

少し発情の徴候が出ているけど、ろう膜の色の変化はでない子もいます。

 

もう発情は終わったけど、古い角質を残したままで、ろう膜は褐色のままでいることもあります。

 

発情期のメスのセキセイインコさんからは、こうばしいにおい、発情臭がしはじめます。

 

発情臭が強いと、ケージのカバーを開けただけでにおいに気づくことも。

セキセイインコさんの身体からするインコ臭とは別ですが、

いいにおいと感じる人が多いです。

 

発情期のメスの背中をさわると、交尾するポーズ、背中をのけぞらせて

尾を上にあげる格好でかたまることがあります。

 

 

俗に、シャチホコポーズとも言います。

 

背中をさわっていなくても、好きな人に声をかけられた、

目があっただけで嬉しくなって、黒目は小さくなり、

発情ポーズでかたまっちゃうこともあります。

 

ポーズを取ったらすぐ卵を産むわけではないです。

それでもどんどん発情の気持ちが高まると、卵を産みやすくなります。

 

オスの場合は求愛行動で「吐きもどし」をしますが、メスも「吐きもどし」をすることがあります。

 

それは子どもを育てる育雛行動として。

いや、でもうちの子は卵産んでいないけど?

 

そんな疑問が出てきそうですが、関係ないのです。

 

卵を産んでいなくても、ヒナがかえっていなくても発情の気持ちが高まると、

気持ちはお母さんになって、子育てしたい!と自分の脚にご飯をあげたりします。

 

メスの場合は「吐きもどし」のため、というよりは卵を産むためにご飯を

たくさん食べて、お水をたくさん飲むようになります。

 

そのため発情していない時よりも、体重は増えます

 

卵管や卵巣が卵を産めるように発達して大きくなると、さらに体重は増えます。

 

1羽飼いでも卵を産む?

 

1羽しか飼っていなくても、メスで発情期に入る条件が整っていれば、卵を産むことがあります。

 

 

その場合は無精卵ですから、産んだ卵からヒナがかえるわけではありません。

 

たとえヒナはかえらなくても、いったんお母さんのモードに入ると5~6個の

卵を数がそろうまで産んで、一生懸命卵を抱いてあたためる子もいます。

 

抱卵しはじめると巣を汚さないようにまとめて便をするようになり、

ご飯もまとめて食べてとにかく卵のそばにつきっきり。結構体力を使うようです。

 

その分、数限りなく産むのは止まるので、あまりにたくさん産んでしまう子の

場合はあえて抱卵してもらう作戦もいいかもしれません。

 

 

だまされてくれる子には1個産卵したら、偽卵を5個一緒に入れて抱卵してもらうのもいいですね。

 

自分が産んだ卵をちゃんと見分ける子もいるので、どんな反応かはやってみないとわかりません。

 

一方卵は産むけど、あまりあたためることに興味のない子もいます。

産んだ卵をけったり、割って卵を食べてみたり。

抱く様子がなければ卵は回収してしまいましょう。

 

産卵するために必要なエネルギーやリスクは無性卵であっても有精卵の時と一緒です。

 

卵の殻を作るのに必要なカルシウムは骨から削られるし、卵の黄身を作るのに肝臓が働きます。

産卵しすぎてカルシウムが足りなくなることもあります。

 

ずっと発情していたら病気になるって本当?!

 

野生であれば本来決まった時に発情期がくるところを、

一年中発情していたらどうなるのでしょうか?

 

オスの場合、ずっと発情して精巣が発達したままだと、精巣腫瘍になるリスクが

高まると言われています。

 

鳥類の精巣は体の奥にあって、哺乳類のように外側にはありません。

 

精巣は肺にくっついている気嚢という空気の通るふうせんのような袋と接しており、

あまり熱がこもらないようになっています。

 

 

ところがずっと発達してあまり冷やされないでいると、熱がこもって

腫瘍になりやすくなるのでは、という説があります。

 

精巣が腫瘍となった時に、一体どの細胞由来かで見た目も変わることがあります。

 

もし、女性ホルモンが出るタイプの精巣腫瘍となったら、

オスだけど女性ホルモンの影響でろう膜が褐色になります。

 

 

女性ホルモンの出ないタイプもあるので、見た目は変わってないように見えて

腫瘍になっていることもあります。

 

精巣は身体の奥にあるので、すこし大きくなったくらいでは外側の様子からは

全く気付くことはできません。かなり大きくなった場合は、おなかも大きくなったり、

腹水もたまったり、圧迫から呼吸が苦しい様子が出てくることもあります。

 

 

メスの場合は、ずっと発情していることで、オスよりもかなり多くの種類の病気に

なることがあります。

 

発情して、腹筋がゆるんだ状態を繰り返して、腹筋がさけてしまう腹壁ヘルニア。

 

卵を産むことを繰り返して、卵管に卵の材料がどんどんたまる卵管蓄卵材症。

うまく本来のリズムで産むことができない卵塞や難産。

カルシウムが足りなくなった低カルシウム血症。

1度も卵を産んだことがなくても、卵巣、卵管の腫瘍になることだってあります。

発情をたくさんしていることで、肝臓にずっと負担がかかり、悪くすることもあります。

 

ちょっとピンとこない名前の病気もあったかもしれません。

残念ながら動物病院へかかっても全ての病気が治せるわけではありません。

だから、発情をなるべくさせないように心がけたいですね。

 

セキセイインコの発情抑制方法~自宅で~

 

セキセイインコさんの発情抑制に最も効果があるのは食事へのアプローチです。

 

ただし、食事を制限すると、体型にも変化がでてきます。

 

飼っている子の体重を測れる、体型を触って確かめることができるなら

自宅で対応もできますが、体型まで把握するのは難しいようであれば、

いきすぎた食事制限は命に関わるため、必ず動物病院を受診しましょう。

 

他に自宅でできる発情抑制方法について説明していきます。

 

まずは紙を与えないこと。巣作りをはじめるだけで生殖腺が発達するので、

その行動をストップしてもらいましょう。放鳥するときはかじれるところに紙を置かないこと。

ケージの中の下紙はかじれないように下にはりつけて、糞きり網をすること。

 

紙でなく、布などもかじるのでカバーをかけるときは直接かじらないようにしましょう。

 

安心して子育てできる環境だと思わないように、ちょっとした刺激も与えましょう。

 

ケージの中のレイアウトはいつも一緒だと安心感を与えてしまいます。

新しい止まり木や新しい餌入れなどで変化を感じてもらったり、配置を変えてみたり、

お気に入りの場所にむしろ少し苦手なおもちゃを置いてみるのもいいですね。

 

 

さじ加減が大事で、あまりにこわがってご飯も食べれなくなるような変化はやりすぎです。

 

オスのセキセイインコさんで吐きもどしが多い子への発情抑制には、

よく吐く場所に警戒するものを置いてみる。止まり木の端が好きなら、

端のないタイプに変えてみる。

 

たくさん水を飲んで発情するので少し水が飲みにくくなるように飲み口の

狭い水入れに変えてみるのも一つです。

 

鏡やおもちゃが大好きなら、ちょっとさみしくなるけれど、撤去しましょう。

 

実はメスよりもオスの発情抑制の方が効果を実感するのが難しく、

ビビりな子も多いので大きな変化を起こしにくいので、

何が効果的か色々とためして様子を見る必要があります。

 

ご飯も食事制限は体型が分からないとできなくても、ちょっと食べにくくなる工夫ならできます。

 

 

ご飯を食べることに時間と頭を使う、「Foraging」(採餌行動)を頑張ってもらうのです。

 

少し日本語で発音が変わって伝わり、フォージングとして知られています。

 

皮付を食べているセキセイインコさんで取り入れやすいのがペレットを混ぜることです。

 

ペレットを普段食べない子はよけて食べないといけなくなるだけで少し時間が

かかるようになり、

 

退屈な時間が減って発情から気がまぎれ、食べすぎなけれ

ば発情抑制につながります。

 

 

 

もし、ペレットを食べてくれるようになれば、発情抑制方法としては使えなくなるけれど、

ラッキーでもあるので一石二鳥ですね。

 

特定の人への発情行動が明らかな場合。

 

メスであれば背中をなでたりしないようにしましょう。

 

声をかけたらそれでポーズをとる場合は声をかけることをぐっと我慢してください。

 

家族が他にいるようなら、お世話は別の人がするのも一つです。

お世話する人にどうしても発情するなら、お面や帽子をかぶったり、軍手をしてみたり、

すぐにばれるかもしれませんが、試す価値はあります。

 

過保護にしすぎるのもよくありません。

 

本人が寒がって膨らんでいなければ、寒かろうとあたためる必要はないのです。

寒い時期に変に暖かい環境にしすぎても発情行動を促してしまいます。

膨らんでなければ、あたためないこと。

 

サプリメントは発情抑制の効果があるのでしょうか?

 

あくまでサプリメントで医薬外品になります。効果に過度な期待はできません。

 

直接的にすごく発情を抑制するというよりは、使うことでイライラする気持ちが

少しおさまるかもしれないですね。現在治療中の鳥さんは使用前に獣医さんへ相談しましょう。

 

 

セキセイインコの発情抑制方法~動物病院で~

 

自宅での方法と同じですが、セキセイインコさんの発情抑制に最も効果があるのは

食事へのアプローチです。

 

動物病院で体重と体型をチェックしてもらい、胸筋のつき方、

皮下脂肪のつき方を評価してもらいましょう。

 

メスの場合は発情による体型の変化、骨盤の開き方、腹筋の開き方なども

同時に見てもらうと発情具合も分かります。

 

発情徴候は落ち着いて、体型はキープできるのが理想ですね。

 

そして現在の食事量からどのくらい制限をするのが適切かチェックしてもらいましょう。

 

 

この時に1日の食事量が分かるように、デジタルスケールで測定しておくと役にたちます。

 

食事や環境対策をどれだけ頑張っても、発情抑制がうまくいかない。

 

腫瘍などの病気で命をつなぐためになんとしてでも発情抑制をしっかりしたい。

 

そんな時はセキセイインコさんに発情抑制効果のある注射(LH-RH誘導体)

に頼る提案があるかもしれません。

 

どんな風に効くのかは、ちょっと難しい話になります。

 

脳の下垂体へ持続的に作用して、女性ホルモンが一時的にたくさん出て、

たくさん出たことで反対にあまり出なくなり、発情抑制への効果がでる、ようです。

 

続けて注射をしていると、だんだん薬の用量を増やさないと効果が出なくなるので、

他の対策も頑張りたいですね!

 

 

 

 

まとめ

 

  • セキセイインコさんは生後半年で性成熟を迎える
  • 条件が整っていると発情期はいつまでも続く
  • 乾燥地域に住む野生のセキセイインコさんは雨期に発情期を迎える
  • 人が飼っているとご飯とお水がたくさんあれば一年中発情期!
  • オスの発情期の行動で多いのはさえずり、吐きもどし、お尻スリスリ
  • メスの発情期の行動で多いのは巣作り、攻撃的、ためフン、シャチホコポーズ
  • 1羽飼いでも産卵することはある
  •  ずっと発情しているとオスは精巣腫瘍になるリスクがある
  • ずっと発情しているとメスは多くの発情に関連した病気になることがある
  • セキセイインコさんの発情抑制に最も効果があるのは食事制限(※ただし体型を見ながら)
  • フォージングを上手に取り入れて、頭を使い、時間をかけて食事してもらおう
  • サプリメントはあくまで医薬外品なので過度な期待は禁物
  • 動物病院では体型をチェックしてもらい、食事制限量の指示を仰ごう
  • 発情抑制効果のある注射もあるけど、続けると効かなくなるので他の対策も頑張ろう

 

 

最後に

 

発情期はセキセイにとって自然な現象ですが、過保護な飼い方によって起こってしまうということもあるようです。それでも飼い主さんにとっては良かれと思ってされていることもあると思います。私も小学生くらいの時にお迎えして2年の元気のセキセイが卵を産んで2.3日後の朝に目の前で死んでしまった(急だったので発情が確実な原因かは定かではないですが・・)ので、今回の発情に関しては、一度読んで頂きたかったテーマです。

 

これからも皆様が愛鳥と長く、楽しく生活していただけるお手伝いができれば幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございます。

 

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