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PBFDにセキセイ インコやオウムに感染が多い理由

こんにちは

テラスペットです!

 

春になりましたね。

 

最近ですがうちの近くの桜に花が咲き、桜の木にはヒヨドリがたくさん集まってて、

花びらの束に顔をうずめてなんかモゴモゴするしぐさがかわいかったです。

 

新しい畑にも行きましたら、ド田舎なので、今日は今年初めてウグイスの声を聴き、

さらに春を感じています。

 

 

ところで最近YOUTUBERさんと話すことがあったのですが、

以前PBFDのインコちゃんと暮らしてた話を聞きました。

 

いろいろなお話をきいたので今回はPBFDのことを書かせていただきます。

 

※ はじめてお読みいただく方へ

 

小鳥や小動物はあなたの最高の友達です。

共にハッピーに暮らすにはまず彼らの習性を知ることです。

 

そこでテラスペットでは無料メールマガジンやブログで読者さんの身近な

悩みを題材になるようなメッセージをお届けしております。

 

ティータイムにほっと一息ついてお楽しみいただければと思います。

それでは本題にいきましょう!

 

 

PBHDとは 何?

 

PBFDとは、Psittacine Beak and Feather Diseaseの頭文字を取った

鳥さんのウイルスによる病気の名前。

 

 

日本語ではオウム類嘴(クチバシ)羽毛病とよばれ、サーコウイルス科、

サーコウイルス属、Beak and Feather Disease Virus(BFDV)で多数の変異株があります。

 

オウム類だけでなく、インコ類にも感染し、

免疫力がとても下がる致死的な感染性疾患として知られています。

 

 

 

 

 

治るの?治らないの?

 

残念ながら、PBFDの有効な治療法は確立されておらず、

病気になったすべての鳥さんが確実に治るとは言えません。

 

免疫力を上げるためのサポートとしてインターフェロン、

漢方薬を用いた治療や発症した場合には症状に応じた対症療法を行うことができます。

 

 

ワクチンは実験的にはあるものの、臨床応用としてはまだ選択できる状態ではありません。

 

早期に発見し、免疫力を上げる治療をすることで、セキセイインコではキャリアでも、

発症個体でも陰転化することもあると報告されています。

 

とはいえ、実は動物病院で積極的な治療は何もしなくても、自身の免疫力で

ウイルスに打ち勝って陰転化、つまり自然治癒することだってあります。

 

検査で陰転したからといって、その鳥さんは免疫を獲得してPBFDに耐性になったとは言えません。

 

PBFDの症状から回復した鳥さんでキャリアとなる場合もあります。

 

症状が出ていないキャリアの鳥さんの場合は、しばらくして陰転化することがあります

発症した鳥さんの場合、小型の鳥さんでは治ることもあるけど、大型の鳥さんはまず治りません。

 

 

セキセイインコさんでPBFDを発症し、羽根がぽろぽろ抜けてつるつるに

なったとしても、慢性型で他の二次感染を起こすことがなければ寿命は他の

健康な鳥さんと変わらない子もたくさんいます

 

 

感受性の高い鳥さん

 

 <感受性の高い鳥さんの種類>

 

3歳以下の免疫力の低い若齢のあらゆるオウム・インコ類の鳥さんで感受性があり、

3歳を過ぎると感染しにくくなります。

 

  • セキセイインコ
  • 白色バタン
  • ヨウム

 

<たまに感染することがある鳥さんの種類> 

 

  • オカメインコ(全く感染しないわけではない)

 

<キャリアになりやすい鳥さんの種類>

  • ラブバード
  • 白色バタン

 

PBFDの感受性が高く、最も陽性率の高い鳥さんの種類はセキセイインコさんです。

複数羽セキセイインコさんを飼っている方も多いと思います。

 

成鳥で免疫力の高いセキセイインコさんであれば、簡単に他の鳥さんからPBFDはうつりません。

 

ただし、換羽がどっさりきている時などは成鳥でも免疫力が下がってしまいます。

 

万が一、うつることがないように、複数鳥さんを飼っていて、

PBFDの鳥さんがいると診断された場合は、隔離・消毒などの

対応をしっかりとるようにしましょう。

 

 

また、もともと鳥を飼っているお家でさらに新しく鳥さんをお迎えした場合は

感受性の高い、低いにかかわらず、PBFDを持っている可能性があると考えて、

遺伝子検査が終わるまでは隔離しておくと安全です。

 

 

 

 

鳥さんの保有率

 

どんな種類の鳥さんも含めてここ10年ほどで全体のPBFD陽性率は10数%ほどです。

 

年齢や鳥種でも異なるので、詳しくはかかりつけの動物病院さんで聞いてみましょう。

とはいえ、日本にいるペットの鳥さんみんなが検査を受けているわけはありません。

 

検査を受けた鳥さんの保有率はあくまで参考値だと思いましょう。

 

 

PBFDの感染経路と進行

 

  • ヒナの時に親から吐き戻し餌を与えられること
  • 同居している感染鳥の羽毛ダスト、糞便の摂食、吸引などが主な感染経路です。

 

PBFDの症状は5種類

 

 

1.羽毛異常

 

PBFDに感染すると、タンパク質をうまく作れなくなり、幅広い羽毛異常が確認されます。

 

羽軸がくびれる、羽軸がねじれる、羽軸に出血の跡がある、羽枝が欠ける、

羽鞘の脱落不全、脂粉の減少(ヨウムやバタンの嘴の黒光り)、

羽色の異常(脱色、ヨウムでは異所性赤色羽毛)、羽根が抜けて生えてこない、

などの症状があります。

 

どの部分の羽根が抜けているかで大きく二つに分類されています。

  • 短羽脱落型:体幹の正羽(短い羽)から抜けはじめる。ヨウムなどの大型鳥はこのタイプ。
  • 長羽脱落型:外側の風切羽や尾羽(長い羽)から抜けはじめる。セキセイインコなどの小型鳥はこのタイプ。

中型のパラキートなどは上記の中間型であることが多い。

 

2.突然死

白色バタン、ヨウムの雛で多く起こります。

 

3.消化器症状

急性型で食滞、食欲不振、嘔吐、下痢などが白色バタンやラブバードに見られ、そこから突然死することもあります。

 

4.血球減少

病原体と戦うときに活躍する白血球の減少は急性型と慢性型の末期で、赤血球減少はヨウムの急性型で特に顕著です。

 

5. 無症状

ウイルスを排泄し環境汚染の原因になるキャリアとなります。白色バタンやラブバードでキャリアとなることが多いです。

 

 

鳥さんの動き

 

PBFDは発症していなければ特に見た目や動きから病原体を持っているかどうかを

確かめることはできません。決まった初期症状はないので必ず遺伝子検査が必要になります。

 

羽根がたくさん抜けている場合でも、PBFDではなく、

自然な換羽がきていて新しい羽が作られていることもあります。

 

つまり動きだけでは疑わしいか分からないのです。

 

 

 

診断

 

特徴的な症状から見た目だけで疑わしい、おそらくPBFDだろうと言われることもあります。

 

確定診断には動物病院で獣医さんに検体(血液、そのう液、糞便、クロアカスワブ、

新生羽羽軸などを単体あるいは複数)を採取してもらい、遺伝子検査を行う検査機関

に出してもらって診断していきます。

 

鳥さんの状態から適切な材料で信頼のできる検査機関へ依頼することが大切です!

 

遺伝子検査にかかる費用は動物病院によってさまざまです。

どこの検査機関を利用するのか、検査機関への送料などでも変わってきます。

 

 

PBFDのみを遺伝子検査で出すと、検査代だけで6,000~15,000円

見積もった方がいいでしょう。

 

一般的に健康診断で遺伝子検査を提案される場合は複数の項目の同時検査を

おすすめされることが多いです。

 

羽のことが気になって遺伝子検査を検討したい場合も、よく似た症状の病気も

一緒に調べることをおすすめされるため、項目が増えると、必要な費用も増えていきます。

 

PBFDは治る?治療方法は?

 

PBFDのウイルスそのものをやっつけるような治療方法は確立しておらず、

鳥さん自身のウイルスとたたかう力を底上げするための

インターフェロン療法(皮下注射や内服薬)や漢方薬(内服薬)などが提案されます。

 

 

セキセイインコさんのPBFDでは、特にキャリアだと免疫を上げる治療によって

陰転化することは多いです。

 

ところが発症してからだと、みんなが治るわけではなくなってしまいます。

 

キャリアの間に対応できるように、健康診断でPBFDの遺伝子検査を検討しましょう。

 

ここでとても大事なのは免疫を下げないことです!

たとえ理屈では免疫力をあげる皮下注射でも、通院や注射自体にストレスがかかりすぎるのは、

逆に免疫力を下げてしまうかもしれません。

 

 

鳥さんの性格によってどのサポートが適切なのか?獣医さんとよく相談しましょう。

 

発症した場合は免疫力が下がるため、別の病気によって状態が悪化する

スピードはとてもはやいです。

 

いつもと何か違う!と気づいたら、まずは電話でかかりつけに相談することをお勧めします。

 

残念ながら、これを食べれば免疫力がぐんぐん上がる!

と分かっている食べ物はありません。

 

PBFDだからと言って特別な食事療法があるわけではないのです。

 

もともとの食性として無理のない食べ物であること、栄養のバランスが整っていること、

バランスの範囲内で本人の好みが反映されていること、を意識すると楽しい食生活につ

ながり、結果として免疫力が上がりやすくなるかもしれません。

 

PBFDは人に感染するのか?

 

鳥さん以外の動物に感染することはないといわれています。PBFDは人には感染しません

 

でも環境にしぶといウイルスを人が鳥さんから鳥さんへ運んでしまうことはあります。

 

鳥さんを飼っている人が自分のお家の鳥さんを守るためには、鳥とふれあえる施設、

お友達のお家の鳥さんとふれあった後に自分自身をしっかり消毒をすることも大切です。

 

 

PBFDに有効な消毒は?

 

PBFDの原因であるサーコウイルスはほとんどの消毒剤に対して耐性を示しますが

塩素系消毒薬は有効です。ただし、塩素系消毒薬の揮発性物質は鳥さんの呼吸器に

良くないため、鳥さんの近くで使ってはいけません。

 

 

サーコウイルスはエンベロープという膜状の構造を持たないウイルスです。

 

エンベロープのあるウイルスはアルコール消毒からダメージを受けやすいのに対し、

エンベロープのないウイルスはダメージを受けにくく、アルコール消毒が効きにくいのです。

 

サーコウイルスは環境中で長期間生存するので、もしも感染した鳥さんが

お家にいる場合は他に広げないように、またその鳥さんが二次感染を起こ

さないように塩素系消毒薬を準備しましょう。

 

塩素系消毒薬は人体や環境に優しい中性電解水Meau(エムオー)がおすすめです。

 

有効成分の次亜塩素酸がしっかり働くように中性付近にpH調整されており、

他の多くの次亜塩素酸水と比べて塩素ガスの発生がほとんどなく、刺激が少ないです。

 

 

手遅れにならない様PBFDへの対策を考えてみました

 

  • お向かえした際は出来るだけ早くPBFDの遺伝子検査をする
  • 感染した鳥は隔離し、ほかの鳥たちから出来るだけ遠ざける
  • 塩素系消毒薬を用いて、ヒトがウイルスを運ばないように気を付ける
  • 安全な食事から栄養をしっかりとる • 必要に応じて栄養補助食品やペレットなどを与える
  • 過度なストレスを与えない、つくらない
  • 餌や水いれを毎日交換する
  • 小屋は定期的にきれいに水洗い、消毒をして、下替えは毎日する

 

少ないですがペットショップには大型鳥でPBFDの検査済みのお店も中にはあります。

 

事前にペットショップに確認するのもおすすめです。

 

但し、検査済みのお店からお迎えしても、お店は常に新しい鳥さんが様々な

ところからやってくる環境です。

 

検査結果は検査をしたときの話で、検査をしてから日がたっていると

新しい鳥さんから病気をもらってしまい、お家の環境へ変わった時に

出てくることがあるので、お家に慣れたら必ず遺伝子検査をふくめた

健康診断を検討しましょう。

 

動物病院にかかるときは

 

PBFDが疑わしい、PBFDと診断された鳥さんを動物病院へ連れていきたい時は、

他の鳥さんにうつる病気なので急に連れて行ってはいけません。

 

事前に電話で問い合わせをして、どのように連れていくのがよいかを確認しましょう。

 

病院によっては、院内感染を避けるために時間帯が別に設けられてたり、

他の鳥さんがみんな病院から出るまでは院内に入らずに待機するよう

指示が出ることがあります。

 

 

連れていくときのキャリーは、ストレスのかからないよう本人が入ることに

慣れているものがいいですが、感染源となる羽毛ダストなどが外に出ないよ

うな対策を取りましょう。

 

 

 

 

まとめ

 

  • PBFDはオウム類、インコ類のこわいウイルスの病気。
  • 治療方法は確立されておらず、全員治るとは言えない。
  • セキセイインコ、白色バタン、ヨウムは感受性が高い。
  • オカメインコは感受性は低いけどかからないわけではない。
  • 羽根が抜ける、突然死、消化器症状、血球減少などの症状がでたり、無症状で過ごすこともある。
  • 決まった初期症状があるわけではない。
  • 適切な材料から遺伝子検査によって診断する。
  • セキセイインコはキャリアのうちは陰転化しやすいので、お迎えしたら健康診断での遺伝子検査を検討する。
  • もしPBFDだったときは免疫を上げるためのインターフェロン療法や漢方薬などを選択できる。
  • 免疫の上がる食事は決まってないので、栄養バランスの整った本人の喜ぶ食事でサポートしよう。
  • PBFDは人には感染しない!
  • PBFDに有効なのは塩素系消毒薬。
  • PBFDかも?PBFDで動物病院へかかる時は事前に電話連絡を!

 

 

最後に

 

今回はインコ達にとって命に関わる怖い病気の為、こまめに書かせてもらいました。

出来るだけ見て頂いた皆様に安心して頂ける様に考えて書いてみましたが書いた私が言うのは何ですが、小鳥さんのことも考え、違和感があればネットの検索をする前にまず最初にかかりつけの獣医さんにご相談をして下さいね。

 

これからも皆様が愛鳥と長く、楽しく生活していただけるお手伝いができれば幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございます。

 

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